2026年8月 デザインコース

世界観をそろえるブランドデザイン・ワークフロー

コース目標を達成するための、7つのステップ。架空の商品を1つ生み出し、ロゴ・名刺・フライヤーを「同じブランド」に見せる進め方です。

🎯

COURSE GOAL | 受講後の到達目標

【シャンプー・スイーツ・ファッション】の中から1つ選択し、それを売り込むための販促ツール(ロゴ・名刺・PRフライヤー)を制作する。

本当のテーマ

バラバラの制作物を、ひとつのブランドに見せる力を身につける。

デザインとは、飾ることではありません。伝えたいことが、伝わる形になっていること。そして今回いちばん大切なのは、ロゴ・名刺・フライヤーの3点を並べたときに「同じブランドのものだ」と感じられることです。この「そろっている感じ」を、デザインの世界ではブランディングと呼びます。

💡

このワークフローの進め方

スキルの差が大きくても進められるよう、各ステップを
「決める → AIに相談する → 作る」の3段階でそろえています。
AIは「答えを出す道具」ではなく、相談相手として使うのがポイントです。

⚠️ 商品は架空のもので大丈夫です。画像生成AIで見た目を作ってかまいません。ただし実在する商品名・ブランド名・ロゴは使わないこと。写真や素材を使うときは著作権に注意し、Canvaの素材・フリー素材・自分で撮った写真・AIで作った画像を使いましょう。

📖 このシートに出てくる言葉(先に確認しておきましょう)

販促(はんそく)
商品を知ってもらい、買ってもらうための働きかけのこと。
ブランド
その商品らしさ。「あの雰囲気のやつ」と思い出してもらえる状態。
コンセプト
その商品がいちばん伝えたいこと。一言で言える中身。
ターゲット
届けたい相手。買ってくれそうな人のこと。
世界観
色・文字・写真がつくり出す、全体の雰囲気のこと。
配色(カラーパレット)
そのデザインで使うと決めた色の組み合わせ。
フォント
文字の書体。同じ言葉でも、書体が変わると印象が変わります。
ブランドキット
決めた色とフォントをCanvaに登録しておく機能。毎回選ばずに済みます。
フライヤー
商品を紹介する1枚のチラシのこと。
画像生成AI
文章で指示すると、その通りの画像を作ってくれるAIのこと。
AIプロンプト
ChatGPT/Gemini/ClaudeなどのAIに「お願いする文章」のこと。

✦ 課題条件

  • 1
    3つのジャンルから1つ選び、架空の商品を決める
    シャンプー・スイーツ・ファッションのどれか1つ。実在しない商品でOK
  • 2
    ロゴ・名刺・PRフライヤーの3点をつくる
    すべてCanvaで制作する
  • 3
    3点の色・フォント・雰囲気をそろえる
    並べたときに「同じブランドのもの」に見えることがゴール

🎁 つくるのは、この3点です

🏷
ロゴ
ブランドの顔。名刺にもフライヤーにも入ります
💳
名刺
手渡しで印象を残す。情報は少なく、上品に
📄
PRフライヤー
A4のチラシ。商品の魅力をしっかり伝えます

🗺 7ステップの全体像

STEP 1
商品を決める
STEP 2
誰に売るか
STEP 3
世界観を決める
STEP 4
ロゴをつくる
STEP 5
名刺をつくる
STEP 6
フライヤー
STEP 7
そろえる
1

STEP 1 | PRODUCT

売る商品を決めよう

まず最初に
🎯 決める

3つのジャンルから1つ選び、架空の商品を決めます。商品名・いちばんの特徴・だいたいの値段を決めたら、画像生成AIで見た目をつくってみましょう。

🧴 シャンプー 🍰 スイーツ 👗 ファッション
  • 特別なアイデアでなくて大丈夫。一言で言える特徴が1つあれば十分です
  • 実在する商品名やブランド名は使わないこと
  • 先に見た目をつくっておくと、このあとの作業がぐっと楽になります
🤖 AIに相談する ①(商品を考える)
[シャンプー]の新商品を考えます。架空の商品でOKです。
特徴のちがう案を5つ出してください。
それぞれ、商品名・どんな人に向いているか・いちばんの特徴を1行で書いてください。
🤖 AIに相談する ②(見た目をつくる/画像生成AI)
[商品の説明]のパッケージ写真。
白い背景、自然光、正面から、広告用の写真のように。
✅ このステップの成果物
商品名・いちばんの特徴・商品画像1枚。
2

STEP 2 | TARGET

誰に売るのか決めよう

デザインの前に
🎯 決める

買ってくれそうな人を、たった1人、具体的に思い描きます。届ける相手が決まると、色も言葉も自然と決まってきます。

  • 年齢・仕事・暮らし方はどんな感じ?
  • いくらまでなら買ってくれる?
  • どんな言葉に心が動く人?
  • 同じ商品でも、その人が「かわいい」と思う色と「高そう」と思う色はちがいます
🤖 AIに相談する ③
[商品]を買ってくれそうな人物像を3パターン作ってください。
年齢・仕事・暮らし方・お金の使い方・どんな言葉に心が動くかを含めてください。
✅ このステップの成果物
メインのお客さん1人のメモ(年齢・暮らし・響く言葉)。
3

STEP 3 | BRAND RULE ★ 今回一番大切

世界観を決めよう(デザインのルールづくり)

コアテーマ
🎯 決める

ブランドのイメージをキーワード3つで決め、そこから色とフォントを決めます。ここで決めたものが、ロゴ・名刺・フライヤーすべての共通ルールになります。

ナチュラル 高級 かわいい クール レトロ 元気
🎨 色は3色でOK
  • メインの色(いちばん使う色)
  • 目立たせる色(1か所だけ使う色)
  • 背景の色(白や生成りでもOK)
メイン 目立たせる 背景
🔤 フォントは2つでOK
  • 見出し用(大きく見せる文字)
  • 本文用(読ませる文字)
  • この2つ以外は使わないと決めるだけで、ぐっとまとまります

決めた色とフォントは、Canvaのブランドキットに登録しておくと、毎回選ばずに済みます。ここを飛ばすと、あとで必ず3点がバラバラになります。

🤖 AIに相談する ④
[商品]のブランドイメージは[キーワード3つ]です。
①合うカラーパレットを3案(各4色、カラーコード付き、選んだ理由も)
②合うフォントの方向性(見出し用・本文用)
を提案してください。
✅ このステップの成果物
デザインルールメモ(キーワード3つ・使う色・使うフォント)。これが3点すべての土台になります。
4

STEP 4 | LOGO

ロゴをつくろう

制作1つ目
🎯 つくる

STEP 3で決めた色とフォントを使って、ブランドのロゴを1点つくります。Canvaの素材と文字を組み合わせるだけでも、しっかりしたロゴになります。

  • 小さくしても読めるか(名刺に載るサイズで確認してみましょう)
  • 白黒にしても成立するか(色に頼りすぎていないかの確認)
  • 要素を詰め込まない。シンプルなほど覚えてもらえます
  • 文字だけのロゴでもまったく問題ありません
🤖 AIに相談する ⑤
[商品名]のロゴのアイデアを5つ提案してください。
ブランドイメージは[キーワード3つ]です。
それぞれ、モチーフ・文字の雰囲気・色の使い方を説明してください。
文字だけのロゴ案も1つ入れてください。
✅ このステップの成果物
ロゴ1点。あとで使い回せるように、背景を透明にしたPNGでも書き出しておきましょう。
5

STEP 5 | BUSINESS CARD

名刺をつくろう

制作2つ目
🎯 つくる

ロゴ・色・フォントをそのまま使って名刺をつくります。会社名も担当者名も連絡先も、架空のもので大丈夫です。

  • 1
    ブランド名
  • 2
    ロゴ
  • 3
    担当者名
  • 4
    肩書き
  • 5
    連絡先(架空でOK)
  • 6
    一言キャッチ
  • 情報を入れすぎない。余白があるほど上品に見えます
  • サイズは91×55mm。Canvaのテンプレートを使えばこの大きさで始められます
  • 裏面は思い切って、ロゴだけにするのもおすすめです
🤖 AIに相談する ⑥
[商品]のブランドの名刺に載せるキャッチコピーを10案ください。
10〜15文字くらいで、ブランドイメージは[キーワード3つ]です。
✅ このステップの成果物
名刺(表・裏)。ロゴ・色・フォントがSTEP 3のルールどおりになっている状態。
6

STEP 6 | FLYER

PRフライヤーをつくろう

制作3つ目
🎯 つくる

商品を売り込むA4のチラシをつくります。ここが3点のなかで、いちばん情報量が多いところです。

  • 1
    目を引く一言(キャッチコピー)
  • 2
    商品画像
  • 3
    特徴3つ
  • 4
    どんな人におすすめか
  • 5
    買い方・問い合わせ先
  • 6
    ロゴ
  • いちばん言いたいことを、いちばん大きく
  • 文字の大きさに差をつけると、それだけで見やすくなります
  • 色とフォントは、ここでもSTEP 3のルールどおりに
🤖 AIに相談する ⑦
[商品]のPRフライヤーの構成案を作ってください。
届けたい人は[ターゲット]です。
①キャッチコピー3案
②商品の特徴3つ(見出しと説明)
③最後のお誘いの一言
を書いてください。
✅ このステップの成果物
A4のPRフライヤー1枚。「誰に・何を・どうしてほしいか」が伝わる状態。
7

STEP 7 | UNIFY

3つを並べて、そろえよう

仕上げ
🎯 見直す

ロゴ・名刺・フライヤーを1つの画面に並べて見比べます。ここが今月の仕上げです。作った本人ではなく、初めて見たお客さんの目で見てみましょう。

👀 統一感チェック

✔色は同じものを使っている?
✔フォントは同じものを使っている?
✔ロゴの形や大きさのバランスは合っている?
✔言葉の調子(ていねい/カジュアル)はそろっている?
✔3つ並べて、同じブランドのものに見える?
🤖 AIに相談する ⑧
📎 相談する前に:AIにデザインをどう渡す? AIはCanvaの画面をそのまま見ることはできません。相談するときは、次の準備をしてから渡しましょう。
  • Canvaから画像(PNGまたはJPG)で書き出す/3点それぞれを書き出しておく
  • ChatGPT・Gemini・Claudeなどに、その画像を添付して相談する
  • 3点まとめて添付すると、そろっているかを見てもらいやすくなります
作ったロゴ・名刺・フライヤーの画像を添付します。
同じブランドの制作物に見えるか、統一感の観点で見てください。
そろっていない点と、その直し方を教えてください。
✅ このステップの成果物
世界観のそろった3点セット(ロゴ・名刺・PRフライヤー)。

商品が決まらないとき、世界観から色とフォントを決めたいときに使ってください。

💡 ヒント集① | 商品アイデアのヒント

🧴シャンプー
  • 香りで選ぶシリーズ
  • 髪質ごとに分かれている
  • 北海道の素材を使う
  • 詰め替えでゴミを減らす
  • 夜専用・朝専用
🍰スイーツ
  • 地元の果物を使う
  • おみやげ用の詰め合わせ
  • 自分へのごほうび
  • 甘さひかえめ
  • 季節限定
👗ファッション
  • 仕事にも休日にも着られる
  • 洗濯に強い
  • 体型をカバーできる
  • 親子でおそろい
  • 寒い土地むけ

🎨 ヒント集② | 世界観から色とフォントを逆引きする

🌿ナチュラル
  • 生成り・くすんだ緑・茶
  • 細めの明朝
  • 余白を多めにとる
💎高級
  • 黒・紺・金
  • 明朝
  • 要素は少なく、余白をたっぷり
🎀かわいい
  • 淡いピンク・クリーム
  • 丸ゴシック
  • 角丸をよく使う
🧊クール
  • 白・黒・青
  • 細いゴシック
  • 直線と大きな余白
📻レトロ
  • からし色・えんじ・生成り
  • 太めの明朝
  • 少し古い印刷風のあしらい
☀️元気
  • 向日葵色・オレンジ・青
  • 太いゴシック
  • 文字を大きく、はっきりと

課題に採点はありません。デザインの「上手さ」でもなく、次の点が自分でできたかを、ふりかえってチェックしてみましょう。

💮 ここができていたらバッチリ

  • ✅
    商品のコンセプトを一言で説明できる
  • ✅
    色とフォントを決めて、3点すべてで同じものを使えている
  • ✅
    ロゴを小さくしても読める
  • ✅
    名刺に必要な情報が入っていて、詰め込みすぎていない
  • ✅
    フライヤーで「誰に・何を・どうしてほしいか」が伝わる
  • ✅
    3つ並べたとき、同じブランドに見える

🎨 このコースで一番身につけてほしいこと

デザインとは、飾ることではありません。伝えたいことが、伝わる形になっていることです。

そして今回いちばん大切なのは、うまい絵を描くことでも、かっこいいロゴを作ることでもなく、3つの制作物を同じ世界観でそろえる力です。色とフォントを決めて、それを守る。たったこれだけで、あなたの3点は「ひとつのブランド」に見えてきます。

うまくできなくて当たり前。最初はみんな初心者です。まずは商品を1つ決めるところから始めてみましょう。